こんにちは！
漫画大好きサラリーマンのヘーボンです！
みなさんはどんなジャンルの漫画が好きですか？
腹を抱えて笑えるギャグ？
ハラハラドキドキのファンタジー？
それともお涙頂戴の感動ドラマ？
今回はそのどれにも含まれない、ジャンル不明漫画を紹介したいと思います。
↓その漫画がこちら↓
「空が灰色だから」(阿部共実)
なんだか不安になるタイトルですね…
この漫画、ハッキリ言って笑えません。
ハラハラもしませんし、もちろん感動もしません。
しかし何故か心に刺さります。
思春期の少年少女を中心に、ままならない日常を描いた心がざわつくオムニバス短編集。
気付けばあなたも病み付きに…？
短編の内、一話をネタバレ7割程度で解説していきます。
ネタバレを気にする人は、下のリンクから飛んでください。
「空が灰色だから」ネタバレあらすじ
※短編の内の一話です。
栗山幹(くりやまみき)はストーカーに悩まされていました。
学校の帰り道、毎日のように一人の男からの視線を感じるのです。
その男はいつも同じ電車に乗り、同じ駅で降り、さらには同じバスで帰ります。
偶然にしては出来過ぎていると怯える幹ですが、まだ何か被害があったわけでもないので通報する訳にもいきません。
「だからって泣き寝入りなんて真っ平ごめん！私は行動する！」
男がストーカーである証拠を掴むため、逆に男を追跡することにした幹。
そして恋人らしき女性とデートに出かける男を発見します。
やはりストーカーなだけあって女好きなのだろう…と疑いを深めた幹は、男が休日はバスを使わないことを知っていたので、そのまま難なく駅まで尾行することに成功しました。
しかし同じ電車に乗ったところで、男に気付かれてしまいます！
焦る幹ですが、その時の男の動揺具合から、やはりストーカーである事を確信。
いや…幹に言わせればストーカーであることは最初から分かり切っていた事なのです！
そもそもルックスも彼女への優しい対応も、男は幹の好みそのまま。
わざわざ幹の好きなタイプを調べた上で、合わせてきたとしか思えません！
短髪なのも、服のファッションも、高身長なのも、肌が白いのも、声が低いのも、キレ目なところも全部全部、幹の好みど真ん中です！
一体どうやってそこまで徹底的に調べたというのでしょう！
あまりの恐怖にいよいよ耐えられなくなった幹は、男に対し直接行動に出ます！
男に詰め寄る幹ですが、男と一緒にいた彼女は「ストーカーはあなたの方でしょ！！」となんと逆に幹を糾弾してきました！！
その時、男がまさかの行動に…！？
「空が灰色だから」他の短編の主人公たち
大村 いちご（おおむら いちご）
モテない自分とオサラバすることを決意した19歳。
本日限定のモテかわワンピースを購入するため、憧れの男性の誘いを無視して走ります！！
明(あきら)
とつぜん友達の悪口を言い始めた少女。
それを聞いた同級生はさては喧嘩でもしたのかと話を合わせますが、段々と悪口の内容がおかしい事に気付き始めて…？
鳴田 あおい(なるた あおい)
幼馴染の慶太の事をなにかと気に掛ける世話焼きな少女。
登校途中に慶太と会い、思い出話に花を咲かせるが、なぜか話が食い違っていき…
「空が灰色だから」感想
感想を書くのにこんなに悩んだ作品は他にありません…。
無理やりジャンル分けするなら、日常漫画という事になるのかもしれませんが、読んでて共感できるわけでもなく、癒される訳でもありません。
一応ちょっと笑えるコメディーチックな話も中にはあるのですが、そうかと思えば最後に梯子を外される事があるので気が抜けない…
読了感は全くスッキリせず、むしろモヤモヤします…。
しかし考えてみれば少年時代の葛藤ってそういうものかもしれません。
思春期に抱える悩みというものは、なにかのキッカケでスッキリ解決するのもばかりではなく、むしろ上手くいかなかったり、そもそも解決方法なんて存在しない漠然とした不安だったりしますよね。
そんな思春期の葛藤を上手く描いているので、読んでいると自分の思春期を思い出してしまいモヤモヤするのです。
読むと心がざわざわする…しかし不思議と心に残る。そんな漫画です。
・少年少女の葛藤を描いたオムニバス短編集
・思春期の悩みを上手く描いており、的確に心に刺さる
・スッキリしない結末が多く、読むと心がざわざわする
・不思議と心に残る漫画
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