こんにちは!
漫画大好きサラリーマンのヘーボンです!
大人気漫画であるダイの大冒険はストーリーが面白いのは勿論のこと、心を打つ名言の宝庫と言えます!
中でもラスボスである大魔王バーンは「力こそ正義」という極端な思想の持ち主であり、「正義なき力は無力」というアバンの教えとは相反する存在と言えるでしょう。
しかし魔界の神と呼ばれ悠久の時を生きてきたバーンの言葉は、よくよく聞いてみると筋が通っており、簡単には否定できない説得力があります。
今回はダイやアバンとは相容れることがなかったもう一つの正義、大魔王バーンの名言を10個紹介していきたいと思います。
ネタバレを含みますので、気にする方はここで記事を閉じるか他の記事へどうぞ!
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大魔王からは逃げられない!!大魔王バーンの名言集10選【ダイの大冒険】
今のはメラゾーマでは無い…メラだ…
…今のはメラゾーマでは無い…
出典:ダイの大冒険 22巻
メラだ…
・・・同じ呪文といえども
使う者の魔法力の絶対量によって
その威力は大きく異なる
つまり余のメラと
おまえのメラゾーマでは
余の呪文のほうが威力が大きいということだ…
大魔王バーンの火炎呪文に対抗してポップはメラゾーマを放ちますが、簡単に打ち消されてしまいます。
その際にポップが「大魔王のメラゾーマは俺の数倍の威力があるってのか!?」と驚きますが、それに追い打ちをかけるようにバーンが言ったのがこちらのセリフ。
一応説明しますと、火炎系呪文は弱い順にメラ・メラミ・メラゾーマの3種類があります。
ドラクエ3のゲームで考えると、使い手のステータスで若干の前後はあるものの、メラは相手におよそ10のダメージ。メラゾーマは180程度のダメージを与える呪文です。
つまりバーンは低く見積もってもポップの18倍以上の魔法力を持っていることになります。
大魔王との初戦で、その実力差をシンプルかつ衝撃的に伝えた名言です。
知らなかったのか…?大魔王からは逃げられない…!
…知らなかったのか…?
出典:ダイの大冒険 22巻
大魔王からは逃げられない…!!!
大魔王との実力差を悟り、ルーラで撤退を決意するポップ!しかし大魔宮にはバーンの魔力によって結界が張られており、ルーラで脱出しようとしたポップ達は弾かれてしまいます。
逃げる事すら許さないバーンの非情さと絶望的な状況を表す名言です。
ちなみにゲームのドラクエではシステム上、ボス戦からは逃げることができなくなっており、そのシステムのオマージュにもなっています。
力こそがすべてを司る真理だ!
面白いね
出典:ダイの大冒険 23巻
おまえたち人間は面白くはないのか?
鍛えあげて身につけた強大な力で
弱者を思うようにあしらう時
気持ちよくはないのか?
優越感を感じないのか?
”力”こそ純粋で単純で美しい法律は無い
生物はすべからく弱肉強食
魔族も竜も皆そうだ
人間だけが気取った理屈をそこにつけて
そこに目をそむけておる
・・・力こそがすべてを司る真理だ!
マァムを揶揄うような戦い方をするバーンに、マァムは「そんな生殺しみたいな真似をして面白いの!?」と怒ります。その際にバーンが返した言葉がこちら。
努力して身につけた力を誇りに思う事は当然であり、その力で勝利を収めた時に嬉しいと感じるのは自然なことです。
弱者をいたぶる様な振る舞いは褒められたものではありませんが、その優越感自体を否定することは難しいかもしれません。
おまえたちは知らぬのだ!その平和とやらもより強大な力によって支えられていることを!
……おまえたちは知らぬのだ…!!
出典:ダイの大冒険 23巻
その平和とやらもより強大な力によって
支えられていることを…!!!
そう!神々の力によってだ…!!!
我らが故郷 魔界は
おまえたちの大地の
はるか地底に存在する世界だ
マグマがたぎるみわたすかぎりの不毛の大地…
なにより我が魔界にはすべての生物の源たる太陽が無い…
……太陽…
素晴らしい力だ
いかに我が魔力が強大でも
太陽だけは作り出すことができん…
だが神々は人間に地上を与え
魔族と竜を魔界におしこめた!!
人間が我らより脆弱であるというだけの理由でだ!!
「いくら力があっても他人の平和をふみにじる権利はない」というマァムに対し、バーンが怒りを露わに言い返したセリフ。
「力こそ正義」というバーンの理屈を否定しようとするマァムですが、そういうマァム自身も”強大な力”で人間が守られたからこそ今日があると言うバーン。
”力”と”正義”、平和のためには両方とも必要だというのがアバンの教えですが、結局”力”の強い者が掲げる”正義”が優先されるというならば、バーンのように「力こそ正義」という価値観になっても無理はないのかもしれません。
またバーンは「落ち度のない魔族や竜が不遇を余儀なくされた」ことに対しても怒りを感じています。
たしかに「弱者は保護されるべき」という考え自体は間違っていません。しかしその考えが当たり前すぎて、そのしわ寄せを受けている人が居る事に対しては無自覚になりがちです。
人間たちには快適な地上を与え、魔族や竜には過酷な魔界を与えただけで何のフォローも無かったとしたら、バーンが怒りを感じるのも無理はないのかもしれません。
現実でも「強い人、立派な人はなにをされても傷つかない」と思っている人がいますが、それは大きな間違いです。
その時 余は 真に魔界の神となる
だから余は数千年にわたって力を蓄え
出典:ダイの大冒険 23巻
地上を跡かたもなく消し去る
準備を整えてきたのだ
間もなく地上は消えて無くなる…!!
そして我らが魔界に太陽がふりそそぐのだ…!!
…その時 余は 真に魔界の神となる
かつての神々が犯した愚行を余が償うのだッ!!!!
神々の”力”によって強要されていた不遇な状況を、それ以上の”力”で覆し、自らが神になると語るバーン。
”太陽”というのは作中で何度も登場するキーワードで、クロコダインはダイを「心の闇をはらってくれた太陽」と呼び、バランはソアラを「心を温かくさせてくれる太陽のような女性」と呼んでいました。
バーンにとっての太陽は「力の象徴」といったところでしょうか。
”太陽”というワードがどういう意味を持つのかは、そのキャラクターによって変わってくるのかもしれません。
魂で余は殺せぬぞ…!
……認めよう
出典:ダイの大冒険 23巻
傷つき絶望した仲間に生気を与えた
その魂の”力”だけは……
だが魂で余は殺せぬぞ…!
おまえの正義を余に説きたくば
言葉でなくあくまで力で語れっ!!!
傷つきながらも立ち上がり、「力こそ正義」をあくまでも否定するダイに向けたバーンのセリフ。
ダイの言葉を聞いて仲間達が奮い立ったという”事実”は認めながらも、魂では自分は倒せないと断じます!
口先だけの言葉では自分は動じない…あくまで”力”しか認めないというバーンの現実的な価値観がよく現れた名言です。
予測不可能なものだけは警戒しておく必要がある…!
…もはやおまえの強さは
出典:ダイの大冒険 32巻
余にも予測ができん!
竜魔人級にとどまるかもしれんし…
それ以上に化けるかもしれん!!
……この大魔王バーン…!
天地魔界に恐るる物無しと
自負してはおるが
予測不可能なものだけは
警戒しておく必要がある…!!
即時粉砕!!
それが余の結論だっ!!!
双竜紋を身につけたダイが、バーンの元に辿り着いた際のバーンのセリフ。
絶大な魔力を誇るバーンですが、それでも警戒心を忘れることはありません。
あらゆる事態を想定し、その中でも予測できない要因については早めに潰そうと動きます。
頭の切れるアバンを真っ先に始末しようとしたのも、”戦いの遺伝子”を持つバランを味方に引き入れたのも、自分の予測を超える可能性を持った存在だったからです。
さすが大魔王というだけあって、バーンはリスクマネジメント能力も優れていますね!
人間は最低だぞダイ おまえほどの男が力を貸してやる価値などない連中だ
………念のため…
出典:ダイの大冒険 32巻
聞いておこう…
……余の部下にならんか……?
おまえの父はこの問いに”YES”と答えた…
純粋な竜の騎士であるがゆえに
バランは人間がいかに醜く
愚かな生物であるかも良く判っていた
…人間は最低だぞダイ
おまえほどの男が
力を貸してやる価値などない連中だ
そんな奴らのために戦って…
…それで勝ってもどうなる…?
…賭けてもいい
余に勝って帰ってもおまえは必ず迫害される…!
…そういう連中だ 人間とは
奴らが泣いてすがるのは
自分が苦しい時だけだ
平和に慣れれば
すぐさま不平不満を言いはじめよる
そして…
おまえは英雄の座をすぐ追われる…
勝った直後は少々感謝しても誰も純粋な人間でない者に頂点に立ってほしいとは思わない…!
それが人間どもよ…!
自分に匹敵する力を身につけたダイを、バーンが部下にと勧誘した際のセリフ。
弱肉強食を信条とするバーンから見れば、天を左右する力を持ちながらも人間を守るためにその力を使うダイは現実が見えていないようにしか見えなかったでしょう。
そんなダイをバーンは「そこまでして人間に尽くしても、おまえは報われない」と諭します。
例え平和になったとしても人々の間から不平不満がなくなることはありません。
むしろ魔王という憎むべき対象が居なくなれば、その不満の矛先は自分たちの上に立つ者に向くことでしょう。
その際にその上に立つ者が”人間ではない”なんてわかりやすい特徴があれば、そこを批判する人間が現れるのは想像に難くありません。
実際にバランは、人間の国でソアラと結婚し次期国王になる予定だったにも拘わらず、人間でないからと迫害されました。
人間であるマトリフですら、魔王討伐後にパプニカの家臣たちから嫌がらせを受けたと言いますし、他にも”魔王が居ない時代”の敵が偽勇者でろりんやバロン・テムジンと言った人間の悪人だったこともバーンの言葉に説得力を持たせています。
人間の醜い面を端的に表したバーンの名言と言えるでしょう。
真の勝者は最後の一手を決して悟られないように駒を動かすものだ
…チェスでもそうだが…
出典:ダイの大冒険 35巻
真の勝者は最後の一手を決して
悟られないように駒を動かすものだ
地上に実力者を残しておいては
万に一つでもあの柱の秘密に
気付かれる恐れがある
だからこそこの決戦を挑ませたのだ
最初からラストポイントを
戦場に指定してな
案の定うぬらは総力を結集して
ここに来た
そして……!こうなった…!!!
世界中の強者はここにひれ伏している!!
身動き一つとれん!!
もはやどうにもなるまい…!!?
もうよせダイ すべては終わった
今度こそ理解したであろう
これ以上の戦いの無益さを…心底から…
大魔王バーンをあと一歩のところまで追いつめたダイを、一瞬で絶望に叩き落したバーンのセリフ。
ダイたちが大魔宮に攻め込む前からバーンが地上に落としていた”柱”。そこには地上を経し去る兵器 黒の核晶がセットされていました。
ダイたちは多くの困難を乗り越えてバーンを追い詰めたつもりが、それすらもバーンの手の平の上だったのです。
もはや防ぐことが不可能なタイミングで明かされたその事実は、地上を守るために戦っていたダイの心を折るのに十分でした。
バーンの深謀遠慮さを改めて思い知らされる名言です。
敗北よりは良い!敗北よりは…!!大魔王バーンの偉大なる名だけは守り通すことができるッ!
覚えていよう
出典:ダイの大冒険 37巻
あの小さなドラムーンに鬼眼の力を加えただけでゴロアのような怪物に進化したのだ
この余の肉体に同じ
進化を施せば……!!
こうなる事はわかっていたのだッ!!!
……そして…
魔力の源たる自分自身が行えば二度とは元に戻れないであろう事もな…
奇岩城は余の果たせぬ夢を具現化した巨大なる玩具…
…のはずであった…
だが!!
敗北よりは良い!敗北よりは…!!
大魔王バーンの偉大なる名だけは守り通すことができるッ!!!
ファッハッハッハッ!!!
それもまた良し…!!
三界を支配する恐怖の野獣となって恐れられ続けるのもまた一興よ!!
ダイ!!竜の騎士!!!
おまえにさえ勝てればッ…!!!
おまえに勝つ事が今の余のすべてなのだッ!!!
砕けて散れッ!!!ダイィィィィーッ!!!!
竜魔人化したダイに対抗し、”鬼眼王”の姿に変貌を遂げたバーンのセリフ。
一度変身すれば二度と元に戻れないという理由から、バーン自身も一生変身するつもりがなかったという”鬼眼王”…バーンはダイに勝利するためにその力を開放するのでした。
”最強”の称号の為だけに全てを捨てて魔獣と化すバーンの姿は、彼の掲げる「力こそ正義」という信念の行きつく先と言えるかもしれません。
結局「力こそ正義」は正しいのか!?
以上、大魔王バーンの名言集10選いかがでしたでしょうか。
彼の掲げる「力こそ正義」という信念は、極端に聞こえますが簡単には否定できないものがあります。
なぜなら現実に法律を作るのは国であり、その国を作ったのはかつて戦争に勝った人々だからです。
勝った人間がルールを決めるのが現実ならば、「力こそ正義」という考え方は間違っていないように思えます。
しかし誰よりも強いバーンの理想の世界を聞いたとき、バランはそれを”地獄”と呼びました。
強い者や優秀な者が優遇されるべき…という考え方は間違ってはいないと思います。しかし弱者が生きられない世界では、種族の繁栄はありえないでしょう。
悠久の時を生きるバーンには、その辺りの意識が希薄だったかもしれません。
”力”のある者が世の中を作っていくのは事実…しかし”平和”を実現するためにはそれとは別に”正義”が必要になってきます。
”力”と”正義”は同一視することなく、別々に論じなくてはいけないものである…
アバン先生の「”正義なき力”も”力なき正義”も無力」という教えはそういう意味なのだろうと思います。
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