こんにちは!
小説家になろう大好きサラリーマンのヘーボンです!
みなさん、なにか契約をした後に「最初と話が違う!!」となったことありませんか?
例えば『簡単な作業と聞いてバイトを始めてみれば、説明になかった重労働をさせられた』…なんて話はよく聞きます。
あれって雇う側が最初から騙すつもりで嘘を付いている場合もありますが、実は悪意なく契約を破ってしまっているというケースもあるんです。
人間というのは都合の良い生き物で、曖昧になった記憶は自分の都合の良いように書き換えてしまいます。
だからいざ文句を言ってみると、「あれ?俺説明しなかったっけ?」と素顔で返されたりします。
向こうは『最初からそういう約束だった』といつの間にか思い込んでいるのです。
だからこそ契約書をつくるなりして、最初の契約がどんなものであったか忘れないようにしなければいけません!
今回紹介する小説は、そんな風にいつの間にか相手の認識が変わってしまっていたというお話です。
↓その小説がこちら↓
「誰かこの状況を説明してください!」(徒然花)
お互いに恋愛感情の無い契約結婚をした主人公とその旦那、でも段々と旦那の方が本気になってきて…という小説です。
まるで相思相愛であるかのように振る舞い始める旦那に対して、あくまでマイペースな主人公。
その認識のズレによって生まれる、お互いに「この人なんでこんな事言うんだろう?」とでも言いたげな掛け合いが面白い!!
小説家になろう発の小説ですが、漫画版も発売されています。
絵が上手くて、キャラクターがとってもかわいいですよ!
序盤のあらすじをネタバレありで解説していきますので、全くネタバレして欲しくないという方は、下のリンクから飛んでください。
「誰かこの状況を説明してください!」あらすじ(序盤ネタバレ)
貧乏伯爵家の令嬢であるヴィオラの元に、ある日名門公爵家の若き当主 サーシスとの結婚話が持ち掛けられます。
「サーシス様と言えば、超美形のエリートで令嬢たちの憧れの的…、そんな人がなぜ面識もない私を?」
疑問に思うヴィオラの元にサーシスが訪ねて来て、こう告白します。
「私のお飾り妻になっていただけませんか?」
(んん…?この人今なんつった!?)
実はサーシスには平民の恋人がおり、彼女との結婚を周囲から反対されていました。
貴族令嬢との結婚を進めてくる周囲を納得させるために、ヴィオラを仮初の夫婦とし、恋人との交際を続けたいというのです。
あんまりな条件に唖然とするヴィオラですが、実家の借金を肩代わりしてくれるという条件に心が動きます。
(…まあ元々結婚に憧れがあったわけでもないし、生活を保障してくれるなら悪い話じゃないのかな?)
そう割り切ったヴィオラは、結婚を承諾します。
こうしてフィサリス公爵家に嫁いだヴィオラですが、そこで待っていた贅沢な暮らしに驚きます!
立派なお屋敷にレベルの高い使用人たち。
用意された大量のドレスや食べきれない高級な食事に、貧乏性なヴィオラはむしろタジタジです。
家事や身の回りの世話は全て使用人がやってくれる上、社交も子作りもする必要が無いヴィオラは早くも暇を持て余してしまいます。
「私は一体…何をすればいいのでしょう…」
途方に暮れかけているヴィオラですが、ふと…屋敷全体に寂し気な雰囲気が漂っていることに気が付きます。
実はサーシスは普段、恋人のいる別棟で過ごすため、本棟のほうはもう長いこと主人不在の状態だったとか。
それを聞いたヴィオラは、これが自分のやる事だと思い立ちます!
「私がお屋敷をよみがえらせてみせますから!」
そう宣言したヴィオラはなんと使用人たちに交じって働き始め、屋敷の飾りつけを始めます!
お仕着せを着て働く女主人に、使用人たちは戸惑いますが、あくまで使用人たちと同じ目線で居ようとするヴィオラのことを慕うように成っていきます。
そして次第に屋敷に明るい雰囲気が戻っていきました。
「やることは出来たしお屋敷のみんなは優しいし、ここの生活楽しいかも♪」と、お飾り妻生活を満喫するヴィオラ。
しかし屋敷の居心地が良くなると、ふだん別棟にいるサーシスが、なぜか本棟に長居するようになって…!?
「ヴィオラ。貴女が来てから、なんだか屋敷が明るくなりましたね。」
「はあ…?」(この人なんでここに居るの…?恋人さんのところに行かなくていいの!?)
最初はただの気まぐれだろうと考えていたヴィオラですが、サーシスが本棟に居る時間は日に日に増えていきました。
サーシスが居ないからこそ気ままに振る舞っていたヴィオラは、この状態に困惑します。
「使用人たちに交じって働いてるのは、旦那様には内緒だし…」
さては恋人と喧嘩でもしたのかと、ヴィオラは二人が仲直りするのを待っていましたが、なんとサーシスは恋人と別れるつもりの様で…!?
「え!?それって契約はどうなるの!!?私はお払い箱ですか?
誰か!この状況を説明してください!!」
果たしてヴィオラのお飾り妻生活はどうなるのか…?
「誰かこの状況を説明してください!」主な登場人物
ヴィオラ・マンジェリカ・ユーフォルビア
貧乏伯爵家の令嬢。
自称引きこもりの地味子ですが、物腰柔らかで人に好かれやすい性格です。
仮初とはいえ公爵家の女主人となったことで、今までと比較にならないほどの贅沢が許される立場になりました。
にも拘わらず根っからの貧乏性で、浪費を嫌い、ご馳走を食べると気後れして体調を悪くするほど。
恋愛に対してはあまり興味はないようで、ハッキリ言って枯れてます。
サーシスの事もイケメンとは認識しつつも恋愛感情はない模様。
むしろサーシスがいると、使用人たちと気兼ねなく過ごせなくなるので、あまり本棟に来ないでほしいとすら思ってます。笑
とはいえ嫌っている訳ではなく、あくまで偽装結婚の契約相手であると割り切っている感じです。
サバサバした前向きな性格なので、見ていて楽しい主人公です。
サーシス・ティネンシス・フィサリス
フィサリス公爵家の若き当主。
イケメンな上、仕事は特務師団長を務めるほどに優秀で、令嬢たちの憧れの的でした。
しかし周囲の期待を重荷に感じており、その反動もあって自由奔放なカレンデュラに夢中になってしまいます。
カレンデュラとの結婚が非現実的だったために、ヴィオラに契約結婚を持ち掛けました。
あっさりと現状を受け入れたヴィオラに、むしろサーシスが困惑する描写があるので、一応身勝手な契約であることは自覚していたようです。
サーシスにとっては重荷であった公爵家の家を、ヴィオラが雰囲気の良い空間に変えて行ったことで、自分がカレンデュラに恋をしていたのは一種の逃避であったと自覚するようになります。
そして勝手な契約にも腐らず家を支えてくれているヴィオラに惹かれていくように…。
正直って僕は最初に読んだときは勝手な奴だなと思いました。笑
カレンデュラ
サーシスの恋人で、元流浪の踊り子。
サーシスが公爵家の次期当主である事を知っても全く媚びようとしなかった為に、逆にサーシスの興味を引きました。
身分やしきたりを嫌う自由奔放な性格で、サーシスはそこに惹かれていましたが、他の貴族や使用人たちからは嫌われています。
悪人という訳ではありませんが、色んな意味で住む世界が違う人って感じです。
フィサリス家使用人たち
フィサリス公爵家に仕えるベテランの使用人たち。
優秀な人材がそろっていますが、主人であるサーシスがカレンデュラに現を抜かして家の仕事を放棄しているため、2人に対して不満を抱いていました。
その分ヴィオラに対しては好意的で、使用人に交じって働くヴィオラに困惑しながらも慕うようになります。
「誰かこの状況を説明してください!」ネタバレ感想
主人公のヴィオラがめっちゃサバけていて、見ていて楽しいです!
サーシスは序盤、典型的な「仕事は出来るけど家庭を顧みないタイプ」なので、ヴィオラの事はほったらかしです。かと思えば相手の都合も考えずに急に無茶ぶりしてくることも。
しかしヴィオラはそれに対して「ま、いっか。」って感じですぐに順応してしまいます。
かといって決して言いなりという訳ではなく、契約外のことをさせられると思ったら「これってオプションですよね?」と主張したり、言う事はキッパリ言うタイプです。
サーシスの無茶ぶりや心変わりに若干イラつかされますが、それをヴィオラがバッサリ切ってくれるのが爽快で面白いです!
一応サーシスのフォローもしておくと、話が進むにつれて反省していくので、ダメ夫がしっかりした夫に変わっていく過程も面白いですよ!
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