【なろう系小説】「無欲の聖女」感想【序盤ネタバレ】(中村颯希)

記事内容の説明小説家になろう
出典:版元ドットコム
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こんにちは!
なろう系作品大好きサラリーマンのヘーボンです!

皆さん勘違いコメディーってご存じですか?
主人公がやたらと勘違いしたり、周囲から勘違いされたりする様子を面白おかしく描いたコメディーです。

しかしこのジャンル、非常に当たりハズレの激しいジャンルでもあります。

作品によっては勘違いを作るためにキャラに不自然な言動をとらせる事もあって、そういう違和感を感じると「なんだか、わざとらしいなあ…」と読んでて醒めてしまうんですよね。

でもその分、上手く出来ている作品はパズルのピースがハマった時のような壮快感があり、本当に面白いです!

今回は数ある勘違いコメディーの中で、僕が特に面白かったなろう小説を紹介します!

↓その小説がこちら↓

「無欲の聖女」(中村颯希)
(WEB版:無欲の聖女は金にときめく)

孤児院暮らしの少年が、ひょんなことから貴族の血を引く少女と身体が入れ替わってしまい、代わりに貴族の学園に通うというストーリー。

本人は商魂たくましい少年なのですが、周囲からは薄幸の美少女だと思われているので、その認識の差が数々の勘違いを生み出していきます。

さらにその勘違いが新たな勘違いを呼び、どんどん取り返しが付かない方向に話が進んでいくのが面白い!!

強引なのになぜか違和感を感じない、完成度の高い勘違いコメディーです!

序盤のネタバレありで解説していきますので、ネタバレを気にする方はご注意ください。

「無欲の聖女」あらすじ

孤児院育ちの少年レオは、常にお金儲けの事を考えている自他共に認める守銭奴でした。

ある日小屋の屋根を押さえていた重石が、小屋の下に居る少女の頭上に落ちようとしているのを見かけたレオは、とっさにその少女を庇います!

そのまま意識を失うレオ。

次に気が付いたとき、なんとその少女と身体が入れ替わっていました!

出典:無欲の聖女 1巻

その少女レーナは下町育ちですが、実は侯爵家であるハーデンベルク家の血を引いていました。

レーナの母親はかつて冤罪をかけられ貴族社会を追放されてしまい、その後レーナが生まれたのです。

のちに冤罪であることが証明され、ハーデンベルク家はレーナとその母親を探していましたが、レーナは貴族を嫌い逃げ回っていました。

このままでは逃げ切れないと悟ったレーナは、バッタになった方がまだマシだと、魔法でバッタと身体を入れ替えようとしていたのです。

しかしそこでレオが割って入ったために、レオと身体が入れ替わってしまいました。

これ幸いとレオに代わりに貴族学院に通うことを依頼するレーナ。

当然渋るレオですが、「報酬として金貨を払う」というレーナの言葉に釣られて結局引き受けてしまいます。

そうしてレーナの姿でハーデンベルク家に引き取られたレオは、新しくレオノーラの名前を与えられ、貴族学園に通うことになりました。(以下、レオをレオノーラと呼びます)

とはいえレオノーラとて、このまま律義に卒業まで通うつもりはありません。
例え一日でも学園に通えば、レーナとの約束は果たしたことになる…ならば「つかの間の貴族生活を堪能し、飽きたらさっさと逃げ出そう」と考えていました。

学園の新入生歓迎会に参加したレオノーラは、生徒会長である皇太子の挨拶を適当に聞き流し、貴族の食事に舌鼓を打っていました。

出典:無欲の聖女 1巻

レオノーラの従者となったカイが「皇太子に挨拶に行きましょう」と勧めますが、レオノーラは行きたくありません。

貴族の最低限のマナーは習って来ましたが、まだ使用人への挨拶も間違える有様で、偉い人への挨拶なんてレオノーラにはハードルが高すぎるのです。

そもそもすぐに逃げ出すつもりのレオノーラからすれば、ただの面倒事でしかありません。
そんなことより目の前のダダ飯を堪能する方がよっぽど重要です。

「挨拶、必要ありません。どうせ、偽物です」

もはや正体がバレても構わないくらいに思っていたレオノーラは、おざなりにカイにそう告げます。

その言葉が皇太子に聞こえていたなどとは、レオノーラは思いもしませんでした…。

歓迎会が終わり、王太子は別室に移動していました。
すると彼の身体を光が包み、その姿は理知的な女性の物へと変わっていきます。

彼女の名はナターリア
皇太子の従姉にあたる女性です。

そしてそのナターリアを待っていたかのように部屋のソファに座っていたのが本当の皇太子、アルベルトでした。

そう、さきほどまで歓迎会に出席していた皇太子はナターリアが魔法で化けた偽物
本物のアルベルトは、新入生を客観的に見極めるために使用人の中に紛れ込んでいたのでした。

「それでナターリア。キミの目から見て、気になる新入生は居たかな?」

アルベルトの問いに、ナターリアが少し考えて答えます。

「…一人だけ、私が替え玉である事に気が付いた者がいます」

「なんだって!?王家秘伝の魔法を見破ったというのかい?」

「レオノーラ・フォン・ハーデンベルク。彼女は私を一目見て『どうせ偽物だ』と…」

ナターリアの言葉に、アルベルトもまたしばし考えこみ、口を開きます。

「実は…彼女については僕も気にしていた…。先ほどの歓迎会で、使用人の姿をした僕に彼女は最上級の礼を取ってきたんだ。やはり正体を見抜いていたのか…」

お互いに正体を見抜かれていたと悟ったアルベルトとナターリアは、レオノーラの洞察力とそれを踏まえた上での立ち振る舞いに舌を巻きます。

「レオノーラ…はたして君は、僕にとって信頼できる存在となるのか、騒動の種になるのか…見極めさせてもらうよ…」

こうしてレオノーラをめぐる物語が動き始める…。
レオノーラの知らないところで!

主な登場人物

レオノーラ・フォン・ハーデンべルク(レオ)

三度の飯よりも金儲けが大好きな守銭奴少年。
ひょんなことから身体が入れ替わり、絶世の美少女となります。

その華奢な体たどたどしい喋り方(敬語に慣れないため)のせいで、ハーデンベルク家の人たちからは『下町で虐待を受けていた』と誤解されてしまいます。

硬貨に名前を付けるほどお金が好きで、特にお気に入りの金貨には『カー様』と名付けて毎晩祈りをささげているので、屋敷の使用人から『毎晩亡き母親を想って泣いている』と思われています。

金儲けのこととなると後先考えずに突っ走っていきますが、その行動が結果的に他人を助ける事に繋がったりするので、学園の生徒からは『自らの危険も顧みず人助けに奔走している』と認識されています。

口を開けば勘違いを生み出す、見てて飽きない主人公です。

レーナ

元貴族の母親を持つ下町育ちの少女。

母親譲りの美貌と才能を持ち合わせていますが、それゆえに男に狙われることが多く男性不振になっていました。
貴族の学院に行けば政略結婚させられると考え、代わりにレオに学院に行くように依頼します。

レオが学園に通っている間は代わりに孤児院で生活することになり、その生活の中でレーナもまた成長していきます。

自分の都合にレオを巻き込んだりと自分勝手な性格に見えますが、レオがやらかした責任を自分で取ろうとしたこともあり、実は責任感は強い子です。

ちなみに彼女の母親は貴族の間では死んだことになっていますが、健在です。

アルベルト・フォン・ヴァイツゼッカー

レオノーラが貴族学院で出会った皇太子。

人当たりの良い人格者ですが、実は裏表のある人間関係に辟易していました。

そんな中、レオノーラは立場や権力に関係なく自分を見てくれている(と誤解した)ため、徐々に惹かれていきます。

話が進むと二人は周囲から公然のカップルのように扱われるようになり、レオノーラが気付かないうちにどんどん外堀が埋まっていくので、どう収拾をつけるのか最後まで読めませんでした!笑

ナターリア・フォン・クリングベイル

アルベルトの従姉で、公爵家令嬢。
淑女の鏡と言われており、レオノーラが現れるまでは未来の王妃に最も近いと言われていました。

アルベルトに対しては姉のような感情を抱いていて、彼の孤独を癒してくれる女性が現れることを望んでいます。

レオノーラがそうなってくれることを期待していますが、同時にレオノーラの影響力を警戒もしている理知的な女性です。

ビアンカ・フォン・ヴァイツゼッカー

アルベルトの妹のツンデレ皇女様

レオノーラを気に入り仲良くなりたいと考えていますが、自分から歩み寄るという事が出来ずにむしろ冷たい態度をとってしまいます。

カイ・グレイスラー

ハーデンベルク家に仕える使用人で、レオノーラの従者となります。

女性受けの良い童顔で、そのせいで以前の女主人からセクハラを受けていました。

レオノーラの従者になった際に、彼女がカイの見た目ではなく従者としての仕事ぶりを褒めた事がキッカケで、レオノーラに対して忠誠心と恋心を抱くようになります。

「無欲の聖女」感想

勘違いがどこまでも加速していく爆笑コメディー!!

次々と勘違いが生まれていくのに全くワザとらしくなく、立場や認識の違いを利用して巧妙に勘違いの状況を作り出しています。

同じセリフでも誰が言うかによって意味が変わってくることってありますよね。
孤児の少年であるレオにとって、商売は生きるために当然の行為なのですが、貴族の令嬢レオノーラが商売をしようとすると周囲からは慈善事業だと思われてしまう訳です。

レオノーラは金に釣られてフラフラしているだけにも拘らず、周囲からは

〇僅かな利益の為に人助けしている(レオにとっては大きな利益)
〇孤児院に私物を寄付している(実家に金目の物を送って横領してる)
〇イケメンに言い寄られても動じない(男だからあたりまえ)

と思われて評判がうなぎ上り!!
勘違いが勘違いを生み『無欲の聖女』と呼ばれるようになります!守銭奴なのに…

まとめると

・孤児の少年と貴族の血を引く少女の入れ替わり物語
・周囲との認識の違いから生み出される勘違いが面白い!
・守銭奴なのに『無欲の聖女』と呼ばれる

ちなみに「無欲の聖女」は書籍版のタイトルで、WEB小説のタイトルは「無欲の聖女は金にときめく」です。個人的にはこっちのタイトルの方がエッジが効いてて好きですね 笑。

WEB版でも読めますが、書籍版はレーナのエピソードが大量書き下ろしされているのでお勧めですよ!

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