こんにちは!
ダイの大冒険大好きサラリーマンのヘーボンです!
『勇者アバンと獄炎の魔王』といえば、『ダイの大冒険』のスピンオフ作品です。
『ダイの大冒険』の前日譚にあたり、ダイの先代の勇者であるアバンが、魔王ハドラーを倒すまでを描いています。
現在(2023年1月)も連載中ですが、外伝作品としての完成度は高く、本編に繋がるような演出が数多く見られるのです。
今回はそんな、『勇者アバンと獄炎の魔王』から『ダイの大冒険』本編への伏線とでも呼ぶべき演出を紹介していきます。
『勇者アバンと獄炎の魔王』26話までのネタバレを含みます。気にする方はここでページを閉じるか、他の記事へどうぞ。
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ブラスは魔王軍の幹部だった!?
ブラスと言えば、ダイの育ての親の奇面道士です。
魔物でありながら優しい心の持ち主で、デルムリン島に流れ着いた赤ん坊のダイを拾い、他の魔物たちと共に育てました。
そんなブラスですが、『勇者アバンと獄炎の魔王』で、魔王ハドラーに仕える四人の幹部の一人だったことが明かされます。
ハドラーから戦力の増強を命じられたブラスは、魔物を育成するためにデルムリン島に向かったのです。
本編のブラスは、戦闘面の活躍は少なく、そこまで強いイメージは無かったので、元幹部という立場に驚いた読者も多いでしょう。
しかし、全くの後付け設定かというと、そうは言えません。
そもそも、ブラスを含むデルムリン島の魔物が元魔王軍である事は、本編でもブラス本人の口から語られていました。
加えてダイに”金の魔法の筒”を渡した際も、「昔、魔王からゆだねられたもの」と説明しています。
つまり、魔王から貴重なアイテムを託されるような立場だったと推察できるのです。
ヒュンケルの養父バルトスとも顔見知りだったようで、バルトスが「人間の子どもを育てている」事に興味を持った様子が描かれています。
これは明らかに、後にダイを育てる事になる伏線でしょう。
レイラの戦闘スタイル
マァムの母親であり、かつてはアバンの仲間として戦ったレイラ。
彼女は本編では戦闘描写がなく、僧侶であること以外、どのような戦闘スタイルだったのかは不明でした。
しかし『勇者アバンと獄炎の魔王』で、その戦闘スタイルが判明。
レイラは僧侶としての戦い方以外に、通称”影女”と呼ばれる盗賊としての戦いを得意としていた事がわかりました。
”二つの職業を兼ね備える”というのは、本編でマァムが”僧侶戦士”を名乗っている事に通じるものがあります。
加えてマァムが武闘家に転職する際、「父さんゆずりの力」を活かす事を考えていましたが、武闘家に必要な素早さについては、母親ゆずりだったのでしょう。
そう考えると武闘家という職業は、まさに両親から受け継いだ才能を最大限活かせる職業だったと言えます。
ブロキーナの指導を受けるアバン
ブロキーナとは、マァムの武闘家としての師匠で、武術の神様と呼ばれる達人です。
マァムはたったの14日間でブロキーナの修業を終え、「マァムの修業期間が短すぎる」とファンの間でもたびたび話題となっていました。
しかし、マァムが短期間で修業を終えられたのには、実は理由があったのです。
ブロキーナは『勇者アバンと獄炎の魔王』にも登場します。そしてアバンが大地斬を編み出す際に、助言を与えました。
アバンに対するブロキーナの影響は大きく、『オフィシャルファンブック』によると、本編でアバンが弟子に教えていた格闘術は、ブロキーナの武神流が基本となっているとのこと。
そして、マァムはブロキーナに弟子入りする前に、アバンからの指導を受けています。
アバン流格闘術も武神流も基本は同じ…つまりマァムは、ブロキーナに弟子入りした時点で、既に武神流の基礎が出来ていたのです。
だからこそマァムの武神流の習得は早く、奥義を身に付けるまで至ったのでしょう。
ホルキンスとロカの関係
ホルキンスとはカール騎士団団長であり、バランがカール王国を攻めた際に戦った戦士です。
出番は少ないものの、バランと互角に戦える腕前を持っている事から、一部のファンの間で「最強のモブキャラ」と呼ばれています。
カール騎士団といえば、かつてアバンやロカが所属していた組織でもあります。しかし本編で二人とホルキンスの関係について語られることはありませんでした。
そんなホルキンスの少年時代の姿が『勇者アバンと獄炎の魔王』に描かれています。
ホルキンスは、ロカの先代の団長コバルトの息子である事が語られ、コバルトが「ロカよりも剣の型にメリハリがある」と褒めていました。
しかし「素質はロカの方が上」との語っており、次期団長にはロカを指名します。
結果としてロカが先に団長になりましたが、ホルキンスは少年時代から団長の座を狙えるほどの実力があったという事です。
そしてロカが故人となっている本編では、ホルキンスが団長を務めています。
ザボエラとザムザの過去
ザボエラは、本編で魔王軍の六団長として登場しますが、「ハドラーの旧魔王軍には所属していなかったのか?」という疑問がありました。
ハドラーやアバンが地上の命運を巡って戦っている中で、野心家であるザボエラが大人しくしているとは考えにくいからです。
しかしその理由は『勇者アバンと獄炎の魔王』で語られました。
ザボエラとその息子のザムザは『勇者アバン』にも登場し、ハドラーが魔王軍に勧誘しているシーンがあります。
ハドラーは「世界の四分の一くらいはくれてやる」と、好待遇で迎える意思を示しているのですが、ザボエラはそれを断っているのです。
ザムザは「ザボエラは本当は魔王軍に加わる事を望んでいる」と知っていたので、ザボエラに「なぜ断ったのか?」と聞きます。
するとザボエラは「『さんざん口説いて味方にした男』という格付けが欲しいから」と答えました。
つまり自分の評価を高める自己演出のために、あえてハドラーを勿体つけていたのです。
思えば本編でも、ハドラーはザボエラを高く評価していた様子があります。
それはザボエラの狙い通り、「昔から口説き続けて、ようやく仲間にした男」という意識があったからなのかもしれません。
またザボエラの息子のザムザは、『勇者アバン』にて”悪魔のおおめだま”という合成生物を産み出しています。
ザムザいわく、”悪魔のおおめだま”には研究中の超魔生物学を用いているらしく、本編で超魔生物を産み出す伏線となっています。
大魔王バーンの影
大魔王バーンと言えば、言わずと知れた本編のラスボスです。
しかし『勇者アバンと獄炎の魔王』でも登場し、当時から既にハドラーに接触していたことが明かされました。
アバンとの戦いで傷付いたハドラーを治癒したり、ハドラーが”凍れる時間の秘法”で封印された際には、その解除方法をハドラーの部下に伝えたりと、陰ながらハドラーを助けていました。
”神”を名乗るバーンを最初は懐疑的だったハドラーですが、徐々に傾倒していく様子が見られ、本編でバーンの配下となる伏線となっています。
またバーンが”凍れる時間の秘法”の解除方法を知っていたのも、バーン自身が”凍れる時間の秘法”を使っている伏線と言って良いでしょう。
マトリフとまぞっほの師匠バルゴート
本編において、マトリフとまぞっほは同じ師匠に弟子入りした兄弟弟子である事が語られました。
『勇者アバンと獄炎の魔王』では、その師匠がバルゴートという名の人物だったと明かされます。
バルゴートは『勇者アバン』の時点で既に故人ですが、幻の賢者と呼ばれる伝説的な人物だったようです。
まぞっほに対し「勇気」について説く回想シーンもあり、これは本編でまぞっほがポップを激励する伏線となっています。
マトリフがオーザム地方へ行けた理由
本編の終盤、大魔王バーンは地上を消滅させるべく、”柱”という兵器を地上に投下しました。
世界6ヶ所の”柱”を6分以内に止めなくてはいけない…という状況で、人間たちが協力して”柱”の元へ向かいますが、オーザム地方へルーラ出来る人物が見つかりません。
そんな中でオーザムの柱に駆けつけたのが偽勇者一行、そしてマトリフでした。
たまたまオーザムに居た偽勇者たちはともかく、パプニカの近くに住んでいるはずのマトリフはどうしてオーザムに駆けつける事が出来たのでしょう。
おそらくは、マトリフは過去にオーザムに言った事があり、そのおかげでルーラで移動できた…と考えられます。
本編の内容だけでも予想出来る事ですが、その予想を裏付けるシーンが『勇者アバンと獄炎の魔王』でありました。
アバンが空裂斬を編み出した後、氷の魔物相手に空裂斬を練習するためにオーザムを訪れていたのです。
もちろん、その際はマトリフや仲間たちも一緒です。
この時にオーザムを訪れていたからこそ、本編の終盤で”柱”に駆けつける事が出来たのでしょう。
テムジンがキラーマシンを持っていた理由
テムジンとは、レオナの暗殺を目論んだパプニカの司教です。
レオナが洗礼の儀のためにデルムリン島を訪れた際に、隠し持っていたキラーマシンを起動し、仲間のバロンと共にレオナを殺そうとしました。
魔王が作り出したと言われるキラーマシンを、なぜテムジンが持っていたのでしょうか。
『勇者アバンと獄炎の魔王』でその経緯が語られました。
それはアバン一行がパプニカに滞在していたときのこと。ハドラーの配下であるガンガディアが、アバンを仕留めるためにキラーマシンを送り込んできたのです。
キラーマシンはアバン達によって倒されましたが、その残骸はパプニカの兵たちが押収。そしてテムジンによって分析されることになったのです。
テムジンはこの時手に入れたキラーマシンを、レオナ暗殺に利用したのでしょう。
マトリフがメドローアを編み出す経緯
メドローアはマトリフが編み出した極大消滅呪文で、本編でポップに伝授されました。
ブロキーナいわく「マトリフがハドラーとの最終決戦用にあみ出した」らしいのですが、『勇者アバンと獄炎の魔王』で、マトリフがメドローアの片鱗と呼べる呪文を使うシーンがあるのです。
アバンが”凍れる時間の秘法”を使う時間を稼ぐために、ブロキーナがハドラーと、マトリフがそれ以外の魔王軍と戦いました。
マトリフは魔王軍のガンガディアに追い詰められてしまうのですが、その時 師バルゴートの言葉を思い出し、ガンガディアの火炎呪文に自分の氷呪文をぶつけたのです。
結果、二つの呪文はスパークを起こし、周囲の大地をえぐり取ってしまいました。
その威力を見たマトリフは「この威力をいつでも出せれば、この世の誰にも負けない」と発言しています。
完成版のメドローアと違い、相手の呪文を利用して起こした現象ですが、おそらくこれがメドローアの原型となったのでしょう。
クロコダインとハドラーの関係
クロコダインは、魔王軍六団長として登場し、後にダイたちの仲間になる男です。
旧魔王軍には在籍していなかったクロコダインですが、『勇者アバンと獄炎の魔王』にも登場シーンがあります。
ハドラーがアバンの”凍れる時間の秘法”を受けて封印された際、その身体はマトリフ達に管理されていましたが、それを救い出したのがクロコダインだったのです。
クロコダインはザボエラからハドラーの危機を聞き、救出を請け負ったと言います。
その際に「ハドラーの勇名は効いていた」と発言しており、ハドラーを武人として認めている様子でした。
そう、クロコダインはハドラーにとって、命の恩人と言える存在だったのです。
本編でクロコダインが裏切ったとき、ハドラーは「クロコダインが寝返るとは信じられん」と言って動揺していました。
この経緯を知った上で見ると、ハドラーは命の恩人に裏切られてしまったという事になります。
ハドラーが信じられないというのも、無理のない事でしょう。
『勇者アバンと獄炎の魔王』の伏線は、まだ生まれていく
以上、外伝『勇者アバンと獄炎の魔王』から本編に繋がる伏線11選、いかがでしたでしょうか。
この記事は、現在連載されている内容(26話)までの内容で書かれています。
しかしメドローアがいつ完成するのか、ロカはなぜ死んだのかなど、まだ明かされていない謎は数多くあります。
それらはおそらく、今後の連載で語られていくのでしょう。
私も一ファンとして、楽しみ待ちたいと思います。
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